インバウンドニュース
インバウンド注目ニュースTOP5(6/24~6/30)
2017.07.03
1位
全体の2割が外国人宿泊者、東北・九州は引き続き人気。4月の宿泊者数発表
観光庁は6月30日、宿泊旅行統計調査結果を発表。4月の延べ宿泊者数(全体/第2次速報)は3968万人泊で、前年同月比3.5%増だった。
また、4月の外国人延べ宿泊者数は、全体の2割近い全786万人泊で、前年同月比16.0%増となり、4月としては調査開始以来の最高値となった。
4月の都道府県別の伸び率では、前月3位の佐賀県がさらに伸びて前年同月比104.1%増の1位、2位は大分県で99.8%増、3位が山形県で83.3%増、4位が秋田県で72.8%増、5位が徳島県で69.3%増と、引き続き九州・東北エリアの伸び率が際立つ。ちなみに佐賀県では韓国からの訪日客が前月から6ポイント増の6割近くを占め、福岡、長崎、大分、宮崎でも韓国がトップ。逆に東北では全6県で台湾がトップを占めた。また、国籍別伸び率は、1位スペイン、2位フィリピン、3位ロシアの順番だった。
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2位
空き家のリノベーションで、まち全体がホテルへと変身。
訪日外国人に人気のユニバーサルスタジオジャパンから電車でわずか5分。大阪の西九条駅近くにある“Sekai Hotel”が始めた新たな取り組みが、いま注目を集めている。
“Sekai Hotel”は、“外国人が求める日本での旅行体験”を演出することをモットーに、日本人と外国人によってプロデュースされたホテルだ。
そんなホテルのユニークな取り組みがとても興味深い。従来ホテルが持つ「フロント」「宿泊」「飲食」「物販」「アクティビティ」といった機能を、一つの大規模な建物の中に納めるのではなく、点在する空き家を再活用しながら、町全体がホテルとしての機能を持つことを目指す、というものだ。
具体的には、ホテルのチェックインやチェックアウトといった手続きはSekai Hotelが担いつつ、点在する空き家をリノベーションし、宿泊施設として活用するというもの。西九条エリアは、空き家が点在しており、まとまった用地の確保が難しく、再開発が進んでいなかった。ユニバーサルスタジオジャパンからのアクセスの良さを武器に、訪日外国人の呼び込みや、町全体の活性化へとつなげる考えだ。
滋賀県大津市でも、先日、同様のプロジェクトが開始した。
町家は、老朽化や空き家化を課題とする一方で、昔ながらの日本文化を体験できるだけあって外国人の人気を集めている。今後も町家の活用に期待が寄せられる。
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3位
台湾からの観光客でにぎわう恵庭市の観光施設、その秘密に迫る
北海道の玄関口新千歳空港と札幌市の間に位置する恵庭市が、6月に入ってから、台湾人観光客でにぎわっている。
恵庭駅から車で10分ほどの場所にあるえこりん村に、台湾人観光客を乗せたバスが続々と押し寄せているのだ。えこりん村は、“環境負荷を軽減し、持続可能な社会の形成に貢献したい”という想いを実現するために、動植物をはじめとする自然環境とのつながりを大切にしながら展開する小さなコミュニティ。特に英国のガーデンデザイナーの手になる銀河庭園と、みどりの牧場が人気を集めている。
台湾からのツアーに恵庭市内の施設が組み込まれるのは初めてのことだが、その数は、6月の1か月で11回、延べ332人にのぼる。
こんなにも増えた理由は、昨年、恵庭市が市内の事業者と共に台湾で実施した投資セミナーにある。
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4位
UAE国民へのビザ免除で、富裕層訪日に期待
7月1日より、アラブ首長国連邦(UAE)国民に対するICパスポートの事前登録制に基づくビザ免除が開始となる。これは4月24日に行われた日本とUEAの外相会談で運用開始を確認したもの。中東諸国へのビザ免除は初めてだ。
2013年10月から期限内であれば何度も入国できる数次ビザは発給されていたが、今回の措置で事前登録したパスポートを持っていれば、3年間(あるいはパスポートの有効期限まで)ビザなしで、1回で最長30日間の短期滞在(観光,商用,親族・知人訪問等)が何度でも可能となる。
昨年のUAEからの訪日客数は約4500人と、まだまだ少ないが、富裕層が多いだけに、海外旅行消費額の大きい優良顧客の可能性を秘めている。
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5位
観光庁、宿泊施設のインバウンド受け入れ環境整備に最大100万円の補助
観光庁は、訪日外国人旅行者数を2020年までに4000万人、2030年までに6000万人の実現のために、宿泊施設のインバウンド受入環境整備への支援を行う。公募形式で希望者を募るが、今回で4回目となる。
支援の対象は、館内共用部の案内表示の多言語化やWi-Fi整備、トイレの洋式化、自社サイトの多言語化などにかかる経費の1/3、100万円を上限に補助をする。なお、客室部分の整備は支援の対象外だ。
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