インバウンドニュース
アリペイ導入後、販売店の58%で来店数が増加、中国人の海外旅行時におけるモバイル決済利用の調査結果を発表
2019.02.01
世界的な調査会社ニールセンと、世界最大級のモバイル決済であるアリペイは、中国人海外旅行者のモバイル決済ついて分析した最新の調査結果を共同で発表した。「2018 trends of Chinese mobile payment in outbound tourism」と題した報告書で、調査対象は2018年の海外旅行経験者および1年以内に海外旅行を予定している20代~50代の2,806名。調査に協力した海外販売店は、シンガポール、マレーシア、タイにある中国人旅行者が頻繁に訪れる1,244 店。
その結果、モバイル決済による支払いが取引の 32%を占め、初めて現金を超えたことがわかった。海外販売店ではアリペイ導入後、58%で来店数が増加し、56%は売上が改善したと回答した。
平均支出は昨年比6%増の6,026ドル、旅行予算も昨年比15%増の6,706ドルで、支出カテゴリー上位3つは、昨年に引き続き「買い物」「宿泊施設」「食事」だった。「買い物」の決定を左右する重要な要素は、割引、品質、価格の3つであると回答があった。
2018年に中国人海外旅行者が訪れた国・地域数は平均2.8カ国で、前年の平均2.1から増加した。特に1990年から1999年の間に生まれた若い中国人海外旅行者の18%が中央アジア、西アジア、アフリカを旅行し、5%が北欧諸国を旅行するなど細分化していることがわかった。
世代別にモバイル決済の動向をみると、ミレニアル世代より上の1970年から1979年の間に生まれた世代の68%が実際に海外でモバイル決済を使用し、ミレニアル世代にほぼ匹敵する割合だった。
国・地域別にみると、特にシンガポール、マレーシア、タイ、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアにおいては中国人海外旅行者の60%以上が携帯電話で支払いを行なっていた。
まだモバイル決済を導入していない販売店でも、将来的に中国のモバイル決済ソリューションを採用する可能性が非常に高いと回答したのが55%にのぼり、中国人旅行者の増加と共に、中国のモバイル決済が今後さらに浸透することが見込まれる。
(やまとごころ編集部)
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