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九州訪日客のインターネット環境を実態調査、Japan Wi-Fi利用率は4割に

2019.04.19

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一般社団法人九州観光推進機構は、増加が著しい訪日外国人観光客の九州におけるインターネット通信環境及び主要エリアでのWi-Fi電波の実態について調査を実施した。

これまで、九州観光推進機構では九州を訪れる外国人観光客の利便性を図るためWi-Fi環境整備等を目的とした「Kyushu_Free_Wi-Fiプロジェクト」を発足し、ONE認証(一度の利用手続き)で利用可能なJapan Connected-free Wi-Fiアプリケーション(Japan Wi-Fi)の利用を推進してきた。2018年12月末時点で九州内のJapan Wi-Fiスポットは、1万5301カ所にのぼる。今回の調査ではこれらのWi-Fi スポットの接続状況を把握し、通信手段のニーズをつかむため、2018年11月14日~16日に博多駅、天神エリア、福岡空港を訪れた外国人観光客345人に聞き取り調査した。九州7県の主要駅、観光スポットにおいてもWi-Fi電波状況の実態調査を行った。

その結果、訪日外国人観光客のインターネット利用方法は、国・地域において明確な違いがあり、欧米豪は公衆無線LAN、香港はSIMカード、中国・韓国・台湾はモバイルルーターの活用が最も多かった。

通信手段をどこで入手したかは、自国での手配が60%、日本の空港・港湾が28.1%、日本の宿泊施設が28.1%だった。通信手段別満足度は、満足、やや満足が 60%程度となっており、満足度が高い傾向にある。

公衆無線LAN 利用に際し、どのサービスを利用したか聞いたところ、「宿泊施設の無料公衆無線LAN」の割合が最も高く49.0%、次いで「Japan Wi-Fi」が40.0%、「飲食店の無料公衆無線LAN」が32.9%だった。

九州内におけるインターネット通信環境の課題と感じたことは、「特に課題なし」が 44.1%、続いて「公衆無線LANを利用できる場所が少ない」が29.3%、「通信速度が遅い」が23.8%だった。特に観光客が多い駅や観光スポットでは、自治体や店舗のフリーWi-Fi(公衆無線 LAN)に加え、個人のモバイルWi-Fiルーターも多く、一部電波干渉が発生し、Wi-Fiがつながりにくい状況が確認された。

今回の調査結果をもとに、訪日客の多い空港や主要駅、観光案内所で公衆無線LANエリアやJapan Wi-Fiなどの通信手段の利用に関する周知を徹底し、通信環境整備の最適化に向けた取り組みを検討するとしている。

(やまとごころ編集部)

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