データインバウンド
世界7カ国の旅行者に聞いた2022年冬休みの過ごし方、リベンジ消費は期待できるのか?
2022.11.07
やまとごころ編集部アメリカン・エキスプレスは、今年のホリデーシーズンのトレンドをまとめたレポート「Amex Trendex」を発表した。それによると、ホリデー期間中、これまで抑えていた分のリベンジというよりも、思慮深く行動する傾向にあることがわかった。
この調査は2022年10月11日〜18日に行われ、調査対象はアメリカから2000名、日本、オーストラリア、メキシコ、イギリス、カナダ、インドから各1000名で、年に少なくとも1回は航空機を利用した旅行をする成人となっている。
パンデミックで失われた時間を取り戻すために
昨年のこの時期はパンデミックの影響で回答者の半数以上(52%)が当初の予定をキャンセルするしかなかったため、今年は失われた時間を取り戻したいと思っている人が多く、48%が家族や友人と会うために旅行するつもりであると答えた。
ただし、旅行やギフトのための費用については、記録的なインフレの影響を受けて、慎重にならざるを得ず、本当に重要な商品や体験に時間とお金を費やすことを強く望んでいる。とくにモノよりも体験を優先していること、また、地域社会に目を向けているのも特徴的だ。
回答者が重要視するのは、以下の通り。
・今年のホリデーシーズンは高級品よりも心のこもった贈り物を選ぶ(77%)
・より個性的でユニークな贈り物を見つけるために、小規模な企業で買い物をする(72%)
・友人や家族への贈り物として、物質的な贈り物よりも経験を購入したい(62%)
・ホリデーシーズンに地元コミュニティをサポートするため、中小企業を支援することが以前にも増して重要である(77%)
・お気に入りの地元のレストランで外食をする予定(72%)
・ホリデーシーズンの前後に休暇を取り旅行する(53%)
最後の回答に関しては、ピークを避けてその前後に旅行をしようと考えている人が半数以上いるということだ。コロナ禍でテレワークやワーケーションが普及し、以前よりもオフシーズンに旅行する人が増えたといわれるが、この回答にもそれが表れているといえるだろう。
ホリデーシーズンの三大消費は?
調査ではまた、回答者がこのホリデーシーズンで最もお金を使うのは、旅行、オンラインショッピング、食料品であることがわかった。それぞれにどのぐらいの出費を考えているかは、各国によって異なるが、旅行では、アメリカが最も多く603ドル(約8万9000円)、メキシコ、カナダ、オーストラリアと続き、日本はイギリスと並んで少ない約2万3000円だった。
オンラインショッピングでもアメリカが最も多い644ドル(約9万5000円)で、続いてオーストラリア、イギリス、カナダ。日本は7カ国のうち最も少ない約1万3000円だった。
最後の食料品に関しては上の2つほど差は大きくはないが、アメリカが最も多い323ドル(約4万7700円)で、日本は約1万9000円だった。
▶︎このホリデーシーズンで最もお金を使うのは旅行、オンラインショッピング、食料品
人気の旅行先のタイプ
今年のホリデーシーズンで行きたい旅行先は、ビーチが最も人気が高く41%、次いで都心部の32%だった。具体的には、以下の図を見ていただくとわかるが、日本で人気の旅行先のタイプは、都心部が35%、地元が30%、ビーチが21%、山が14%、砂漠が3%となっている。
国別では、オーストラリア、カナダ、インド、メキシコ、アメリカはビーチがそれぞれ61%、31%、66%、63%、35%で一番、イギリスは日本と同様に都心部が32%で一番だった。
▶︎国別人気の旅行先のタイプ
最新のデータインバウンド
アジア太平洋の航空旅行、日本発着路線が旺盛。2025年は韓国ーベトナム、インドーUAEが急成長 (2024.12.23)
【訪日外国人数】2024年11月訪日客数318万7000人、累計数3337万人で年間過去最高を更新 (2024.12.19)
2024年アジア太平洋地域の消費トレンド、クレカ支出の3割超が旅行費用に。ミレニアル世代の支出旺盛 (2024.12.17)
世界のトップ100都市デスティネーション・インデックス2024発表、1位はパリ。3位にランクインした東京の評価ポイントは? (2024.12.12)
2024年1-9月の国際観光客数11億人突破、観光収入も大幅増。欧州などで2ケタ成長ーUN Tourism (2024.12.09)
観光立国タイの新たな一歩、同性婚法制化が年3000億円の観光収入増と予測。雇用増への影響は? (2024.12.05)
【宿泊統計】2024年9月外国人延べ宿泊者数2019年比49.8%増の1238万人泊。金沢への注目高まる石川県が伸長 (2024.12.02)
障がいを持つ人の訪日旅行に対する期待と現実の差が明らかに、正確な情報発信も課題に ーアクセシブルツーリズム調査 (2024.11.29)
航空機利用の旅行者が求める空港体験の効率化、生体認証も5割が経験ー2024年 IATA旅行者調査 (2024.11.25)