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Z世代の沖縄旅行意向、免許なし4割 「レンタカー」より「公共交通」。環境への意識高く

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自由度の高い旅行のために、レンタカーは重要な選択肢になるはずが、クルマ離れが叫ばれて久しいZ世代にとっては、そうとも限らないようだ。沖縄県・沖縄観光コンベンションビューローが実施した沖縄旅行における「Z世代」の移動手段に関する意識調査によると、「旅先で運転したくない」は67.2%、 「沖縄の公共交通を利用したい」は83.3%にのぼったという。
(図版出典:Z世代を対象とした「沖縄旅行における移動手段に関する意識調査」)


首都圏・阪神圏のZ世代の4割は運転免許なし

沖縄旅行といえば、空港でレンタカーを借りて移動するというのが定番のスタイルの1つとも言える。実際、沖縄では観光客のレンタカー利用率が67.2%と高くなっている。一方、全国的に若年層を中心に免許取得率が低下するなか、今後の旅行消費を牽引する存在として期待されるZ世代は、沖縄旅行での移動やレンタカー利用について、どのように考えているのだろうか。

調査は2022年12月中旬に首都圏・阪神圏のZ世代(18~25歳)の男女1000名を対象にインターネットで行われた。本調査に先立ち、Z世代1万人を対象に行った事前調査では、44.4%が運転免許を持っていないと回答した。また、免許を保有してはいるものの、ほとんど運転しないと回答した人が4割近くいた。また、旅行先での運転については、62.9%が「運転したくない」と回答した。

ちなみに、2021年末の内閣府の交通安全白書によると、全国の運転免許保有者数は約8190万人で、運転免許適齢人口あたりの運転免許保有率は74.7%。20歳~24歳では74.6%、16歳~19歳では18.8%であり、30代~60代が90%以上となっているのでそれと比べると低くなっている。

▶︎自動車の運転免許を持っているか

なお、本調査では「運転ポジ層」(旅先での運転について、「抵抗感や不安もなく、運転しても構わない」 「抵抗感や不安はないが、運転したくない」と回答した人)500名、「運転ネガ層+免許なし層」(「抵抗感や不安があり、運転したくない」と回答した人は運転ネガ層)500名を対象としている。

 

運転免許の有無で沖縄旅行の意向にギャップ

1000名を対象に行った本調査ではまず、「沖縄旅行で思い浮かべる交通手段」を聞いたところ、レンタカー(カーシェア含む)が57%、バスが51.1%とどちらも5割を超えた。一方で、「運転ポジ層」のうちレンタカーを思い浮かべた人は73.2%だったのに対して、「運転ネガ層+免許なし層」は40.8%と、30ポイント以上のギャップがあることがわかった。

▶︎沖縄での交通手段は?

次に「今後3年以内に旅行したい観光地」を尋ねたところ、「運転ポジ層」と「運転ネガ層+免許なし層」に大きなギャップが見られたところが2カ所あった。それが沖縄県と北海道だ。いずれもレンタカーで旅行するイメージが大きい場所で、実際にレンタカー利用率が高い。そのため、「運転ネガ層+免許なし層」の旅行意向が低くなることがわかった。

特に沖縄県では両者のギャップが10.2ポイントと全国で最も高かった。

▶︎3年以内に旅行したい観光地は?

また、今後3年以内に「沖縄県」に行きたいと思わない理由を聞いたところ、両者のギャップが最も大きかったのが、「運転できないから」で、ついで「沖縄県が自分向けではないと感じるから」「現地の公共交通は、不便そうだから」となった。

▶︎3年以内に沖縄県へ行きたくない理由は?

 

沖縄での公共交通機関利用意向、運転ポジ層、ネガ層で差はなし

続いて「沖縄旅行で公共交通機関を利用したいか」と尋ねたところ、利用したい人は平均で83.3%、「運転ポジ層」で82.8%、「運転ネガ層+免許なし層」で83.8%となり、利用ニーズはどちらの層にも高いことがわかった。理由としては、「自分で運転する必要がなく、誰でも利用できるから」が最も多く、続いて「公共交通が便利そうだから」「安全に利用できそうだから」だった。

▶︎沖縄旅行で公共交通機関を利用したいか?

一方で公共交通を利用したくない理由では「公共交通が不便そうだから」が最も多く、続いて「移動にかかる費用が高くなりそうだから」「駅やバスまで歩くことが面倒だから」となっており、公共交通の利便性など、情報発信を強化することの必要性を感じさせた。

 

環境に良い旅への意識高まる、「公共交通機関」を選ぶ傾向

また、サステナブルな旅のスタイルとして、公共交通機関が注目されていることもわかった。「旅行におけるサステナブルな意識」について尋ねたところ、旅行中のごみの量を減らしたい」人が最も多く、続いて、「お土産は地産地消のものを選択したい」「エネルギー消費量を減らしたい」となった。5人に1人以上が「より環境に優しい交通手段を利用したい」と考えており、環境効率の高い公共交通の利用意向が高いことも確認できた。

▶︎SDGsへの意識は?

今回の調査では、Z世代の趣味についても聞いた。趣味の中で最も多かったのは「動画視聴」となり、国内旅行は全体の3割程度、「海外旅行」に至っては約7%とかなりの少数派だったこともわかった。

こうしたことを受け、沖縄県が推進する「持続可能な観光地としての沖縄」を実現するためには、公共交通の環境整備を進めて利便性を高め、レンタカーを使わなくても楽しめる旅行の発信をより強化していく必要があると調査報告は結んでいる。これを読んでお気づきだろうが、これは何も日本人観光客だけに向けたものではなく、国際運転免許証を持たないと運転できない訪日外国人、特にサステナブルな意識の高い層に向けた施策としても求められていると言えるだろう。

 

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