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ビザなし入国できる世界最強パスポートランキング、トップはシンガポール。日本は2位に ー2024年7月

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英国のコンサルティング会社、ヘンリー&パートナーズによるパスポート・インデックスの最新版レポートが発表された。このインデックスは、ビザなしで入国できる数が最も多いパスポートを最強のパスポートとしてランキングの形でまとめている。今回、シンガポールが単独1位に躍り出た。
(図版出典:The Henley Passport Index)

 

シンガポールが単独首位、日本は同率2位

7月23日付で発表されたランキングによると、1位は195の国・地域にビザなしで入国できるシンガポール。今年1月のランキングでシンガポールと同率1位(194カ国)だった日本、フランス、ドイツ、イタリア、スペインは192の国・地域へのビザなし入国が可能で、同率2位となった。

パスポート・インデックスが初めて発表されたのは2006年。以来、国際航空運送協会(IATA)のデータを基に、各国のパスポートがビザまたはeビザなしでアクセスできる目的地の数に基づいてランク付けがされている。最新のランキングでは199の国・地域のパスポートについて、227の目的地が対象となっている。

また、日本の順位の変化は以下の通りとなっている。2010年の6位が過去最低で、2018年から2023年までは1位をキープした。なお、日本政府が入国時のビザ免除措置を行っている国・地域は現在71となっている。

▶︎パスポート・インデックスにおける日本の過去の順位

 

これまで最大のランクアップはUAE

上位の顔ぶれは上の表の通りだが、この間に大きくランクアップした国を紹介しよう。同率9位のアラブ首長国連邦(UAE)だ。ランキング開始当初の2006年の33の国・地域から152増えて185となり、その間に53位(2014年からの10年間では46位)もランクアップした。レポートでは、UAEの急上昇について、「UAEをビジネス、観光、投資の世界的ハブとして位置づけようとする首長国連邦政府の意図的かつ協調的な努力の結果である。 この調査では、国のビザ免除スコアと経済的繁栄との間に強い相関関係があることが一貫して示されてきた。ビザ免除のスコアが高い国ほど、一人当たりGDPが高く、海外直接投資が増加し、国際貿易関係がより強固になる傾向がある」としている。

この10年間でのランクアップが大きい国は、UAEに続き、コロンビア、東ティモール、中国、ジョージア、コソボ、ウクライナ、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、ペルーだった。

▶︎2014年からの10年間で大きくランクアップしたトップ10国

ちなみに、このランクアップ・トップ10に入った中国とウクライナを見ると、2014年以降、中国は83位から59位(ビザなしで85の国・地域を訪問可能)へと24位ランクアップし、ウクライナは53位から30位(同148の国・地域)へと23位ランクアップした。 一方、ロシアは過去10年間で7つ順位を下げ、38位から45位(同116の国・地域)となった。

現在、ビザなしで入国できる目的地が最も少ないパスポートはアフガニスタンだ。2024年1月から現在までの6カ月間でさらに1つ減り、ビザなしで入国できる国はわずか26の国・地域、19年間のインデックスの歴史の中で最も低いスコアを記録した。

ヘンリー&パートナーズの会長でありパスポート・インデックスの考案者であるクリスチャン・H・ケーリン博士は、「過去20年間の一般的な傾向は、自由な旅行の増加であり、旅行者がビザなしでアクセスできる目的地の世界平均数は2006年の58から2024年には111にほぼ倍増している。ただ、インデックスの上位と下位の間のギャップはこれまでになく広がっており、トップに立つシンガポールがビザなして行ける国は、アフガニスタンよりも169多いという記録的な数字となっている」と述べた。

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