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世界一の美食の街・東京の星付き店 世界トップの170軒、ミシュランガイド東京2025発表。デザートレストランも新掲載

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「ミシュランガイド東京2025」がこのほど発表された。18回目を迎える東京版では、今回星付き店の数は合計で170軒となり、18年連続で世界一の美食の街に輝いた。前年よりも星付き合計数は13軒減ったが、開店1年目で一つ星になった店もあり、ビブグルマンやグリーンスターを含めると全掲載店507軒のうち、新規掲載店は65軒を占め、美食の街・東京の活況さがうかがえる結果となった。

 

三つ星、二つ星に新たに1軒ずつ格上げ。グリーンスターも最多

東京の今回の掲載総数は過去最高の507軒。そのうち、三つ星が12軒、二つ星が7軒減り26軒、一つ星は6軒減って132軒、ビブグルマン110軒、前回から始まった「ビブグルマンには入らないが、ミシュランがおすすめするレストラン」であるセレクテッドレストランは44軒増えて227軒だった。さらに、このうち食品ロスや地産地消などの持続可能なガストロノミーを積極的に推し進めるミシュラングリーンスターには精進料理の「醍醐」が新たに選出され、合計12軒とグリーンスターでも世界最多となった。

新三つ星に輝いたのは、昨年二つ星から格上げとなったフランス料理の「セザン」。2022年に一つ星を獲得以降、年を追うごとに星を増やし、遂にの三つ星獲得となった。総料理長ダニエル・カルバート氏はロンドン、ニューヨーク、パリ、香港で腕を振るい、ここ東京で日本の食材とフレンチを融合させた唯一無二の料理を提供している。

新たに二つ星となったのは、食材ごとに最適な衣を科学的に分析し、液体窒素を使った天ぷらを提供するなど既存の概念を覆した「天ぷら 元吉」だ。

一つ星には3軒が格上げ、また、4つの料理カテゴリーから10軒が新規に掲載された。なかでも、新一つ星の「山」と、セレクテッドレストランに初選出の「ハルカ・ムロオカ」は旬のフルーツを使ったデザートに特化した店で、日本のミシュランでは初めてデザートレストランとしての掲載となった。

ミシュランでは2022年以降毎年、料理の味だけでなく、接客やレストラン業界全体への貢献を称える賞として「サービスアワード」や「メンターシェフアワード」を設定しており、今年は新たに、「ソムリエアワード」が新設された。ワインの専門知識を持ち、料理との組み合わせを熟知した上でゲストに的確なアドバイスを行うスペシャリストに贈られる。初の「ソムリエアワード」には「エスキス」の支配人兼シェフソムリエの若林英司氏が選ばれた。また、「サービスアワード」には「CYCLE(スィークル) by Mauro Colagreco」の安井理恵氏、「メンターシェフアワード」には「鮨かねさか」の金坂真次氏が選ばれた。

 

トップ10にアジア勢7都市

なお、下の図はミシュラン星付きレストランの数の上位10都市だ。2025年度版の発表は東京が一番乗りのため、東京以外の都市は2024年版との比較となるが、1位の東京と2位のパリでは38軒の差がある。東京をはじめ、アジア7都市がトップ10に入り、美食の街として名高いパリやニューヨークなどの欧米勢をアジア勢が席巻している。

わざわざその場所を目的に訪れる価値あるレストランが世界一多く集まる東京。寿司や日本料理だけでなく、フランス料理、イタリア料理、スペイン料理、中国料理でも星付き店を擁する東京には、美食を目的に訪れる外国人観光客もますます増えるだろう。

最後に、アメリカの大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』では、読者投票によるReaders’ Choice Awards2024の各部門を発表しているが、美食の都市部門(The Best Food Cities in the World)では1位に京都、2位に東京が入ったことをお伝えしておく。

 

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