インタビュー
うまくやろうとするよりも、全力かつ早急に取り組めば成功に近づく
業界内でも幅広く知られ、ホテル・旅館向けのインバウンドコンサルタントとして大変ご活躍されている実践!インバウンドの小野秀一郎氏にインタビューをさせていただきました。
【日時】2009年7月7日(火)14:00~15:30
【場所】ポータル・ジャパン株式会社
<小野秀一郎氏 略歴>
1974年 大阪府生まれ。兵庫県育ち。
1996年 慶應義塾大学経済学部卒業
富士銀行(現・みずほ銀行)へ入社し、融資・渉外業務を担当。
1998年 退職後、オーストラリアにてITサービス会社でのインターンを経て、
米国フェニックステクノロジーズ(株)の日本支社に入社。
情報システム管理に携わる。
2000年 米国オハイオ州のケースウェスタンリザーブ大学院へ留学。
2001年 英国マンチェスタービジネススクールへ交換留学。
一旦帰国し、グロービス(株)にてインターンとして組織運営・人事管理の教材開発を担当。
国内旅行業務取扱主任者の資格を取得(現・管理者)
2002年 米国にて経営学修士課程(MBA)を修了。
帰国後、ネット予約サイト、「クラブトクー!」運営のクーコム(株)に入社。
社長補佐に就任。組織開発、人事採用、会員サポート責任者を担当。
2003年 インバウンド事業部執行役員に就任し、英語版サイトを立ち上げる。
マーケティング、手配、会員サポート、海外サイトとの提携業務に従事。
2004年 クーコムを退職後、独立・起業し実践!インバウンドを立ち上げる。
執筆・プロジェクトなど
・Yahoo!知恵袋 ビジネス分野の専門家回答者 2009年3月~
・長野県公認 英語版観光ブロガー 2009年2月~
・観光経済新聞 Q&Aコーナー「ネット時代のインバウンド」 2008年9月~09年1月
・JTBインバウンドサイト、JAPANiCAN.com ウェブアドバイザー 2006年~2007年
・国際観光旅館連盟 会報「RYOKAN」 2005年7月~06年5月
・週刊ホテルレストラン 編集委員 2005年5月
以下、インタビューの内容です。
Q1. 御社の事業について教えてください。
地方にある中小規模のホテル・旅館といったところに対し、インターネットを活用した外国人集客のサービスを提供させていただいています。2004年の12月よりスタートしたので、すでに4年半以上経ちます。それまでも日本の予約サイト会社のインバウンド事業部で宿泊やレンタカーの販売をやっていたので経験を生かし、それを自分なりに旅館にとっての集客サービスを提案したいと思い、独立・起業しました。
現在、大きく以下の4つのことを行っています。
海外予約サイトとの提携
海外の宿泊予約サイトへの登録代行をしたり、販売のヘルプサポートを行っています。現在は4つの海外向け有力予約サイトと提携をさせていただいています。
英文ホームページの制作
「わかりやすい、簡単、スピーディー」という原則をもとに英文ホームページの制作を行っています。予約に至るには「いかにアクセスが多いか」、「ターゲットにマッチしているか」この2つがポイントであり、必要な情報さえ揃っていれば、あまり深く作りこんだFlashや動画などは必要ないと考えています。また、シンプルな作りであれば初期投資も低く抑えることができます。
アクセスアップ支援
SEO対策やディレクトリ登録、SEM等で自社サイトへのアクセスを増やすための方法を実行します。ホームページ作成に時間をかけるよりは、上述①の海外予約サイトへの登録と、このアクセスアップの部分に多くの意識と費用をかけてもらうようにお客様にはお伝えしています
セミナー、研修、講演などの情報発信
講演会などを通して、インバウンドの重要性を多くの方に伝える啓蒙活動も行っています。また地方温泉地の旅館組合、観光協会向けにはインバウンドの現状・面として取り組む場合の注意点、他地区でのインバウンド成功事例などもご紹介しています。
Q2. ホテル・旅館の経営者の方の、インバウンドに対する意識や理解はいかがでしょうか?
基本的に私のところにご依頼をいただく方は、皆インバウンドに対する意識が高い方が多いです。逆に売り上げ至上主義の一辺倒で、本格的にインバウンドに取り組みたいと思っていない宿泊施設はお手伝いをお断りさせていただくこともあります。 また、インバウンドに取り組みたいと思っている旅館経営者は多いのですが、日本人特有の「完ぺき主義」が邪魔をし、一歩前に進めない方が多いように感じています。例えば、英語で話しかけられたら、きちんとした英語で対応する必要があると考えている人が多いようです。しかし実際には外国人の受け入れを行っている旅館様の半数以上を見ると、例えばジェスチャーをまじえて簡単な英単語を並べて話すだけというような対応を行っていますが、全く問題ありません。 「日本人と同様に全てきちんと対応できなければ良い評価が得られないに決まっている」という概念が強すぎて、及び腰になってしまっていますが決してそうではありません。深く考え過ぎずに、まずはトライアルで始めてみればよいと思います。
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