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スポーツツーリズム推進連携組織(JSTA)設立へ 第1回目の勉強会を開催

2011.12.02

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出典:やまとごころ.jp

「JSTAをスポーツ観光の戦略拠点にする第一歩」。
溝畑宏観光庁長官は開会挨拶で、スポーツツーリズム推進連携組織(JSTA)創設に向けた第1回勉強会をこう表現した。
11月30日に、早稲田大学(東京都新宿区)の大隈記念講堂B1F小講堂において開催された同勉強会では、スポーツ基本法や国際大会招致にまつわる現状、JSTAの基本方針についての講演があり、地方公共団体やスポーツ・観光団体、企業、メディア、学識経験者など計160名以上が出席した。

 

勉強会では、公益財団法人日本オリンピック委員会の藤原庸介理事が、日本の国際競技大会の招致・開催の少なさを指摘。特に2003年の冬季アジア大会以降、2017年の冬季アジア大会まで日本では国際総合大会が開催されず、現在空白期を迎えている。多くの国際総合大会が予定されている中国、韓国に比べ、日本の勢いのなさが浮き彫りになる中、海外に対する一元的窓口として機能し、国際競技大会への積極的な招致・開催の挑戦、支援体制作りを担うJSTAに期待が高まっている。

また、JSTAは自治体がスポーツを活用した観光まちづくりをする際にパイプ役としての機能も果たす。早稲田大学スポーツ科学学術院の原田宗彦教授は、自治体がスポーツ観光資源を有効活用し、観光客を積極的に誘致する「さいたまスポーツコミッション」の取り組みを紹介。その一方、スポーツイベントの招致・開催の意向はあるものの、観光産業の振興など域外交流振興志向型のスポーツ施策が実現できていない自治体が多い現状を報告。JSTA設立が「スポーツによる地域活性化」の動きを支援し、より効果的なものにすると述べた。

第2回勉強会は「スポーツツーリズムの旅行商品化と内外への情報発信の推進のあり方」をテーマに、12月中に開催予定。JSTA設立は平成24年4月を予定しており、平成24年3月までテーマを決めて毎月1回勉強会を開催、JSTAの組織概要や運営方法、基本方針について具体案を詰めていく。

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