インバウンドニュース
観光地における誘客市場の多角化を目指す新たな実証事業を観光庁が開始、取り組み地域を募集
2020.02.25
観光庁は、特定の国や地域からの観光客が集中しがちな日本の観光地における誘客市場の多角化を目指した取り組みを行う。これまでの東アジア地域一極集中型から方向転換し、より多くの国・地域からの観光客を受け入れる基盤を築く試みだ。
「観光地における新規市場の開拓・多角化に向けた実証事業」として、様々な理由で急速に変化する訪日客の増減に対応できる、柔軟なインバウンドの流れづくりに取り組む地域を募集する。取り組みには、観光地の特色ある資源を活かす工夫や、新しい旅行の需要開拓への工夫、ほかの観光地や旅行商品との差別化、などが挙げられている。公募締め切りは3月19日で、第三者による有識者委員会で評価を行ったうえで選定、4月頃に事業を開始する予定だ。応募の要件は以下のとおり。
[1] 特定の国・地域から来訪する観光客の割合が特に高いこと
[2] 急速なインバウンド動向の変化による影響が特に大きいなど、新規市場の開拓・多角化に取組む緊急性が高いと認められること
選定後は、その観光地に潜在する観光資源の可能性などを探るマーケティング調査を経て、ニーズに特化した戦略を練ることになる。成果の目標も立て、具体的な達成に向けてサポートする。現存する観光商品のさらなる磨き上げ、モニターツアーも含めた新たな滞在型の旅行商品の造成、販売に至るまでの環境整備を行うが、経済政策に関わる事業のため、速やかで持続的な効果を期待するということだ。
補助される金額の上限は、1件につき原則1500万円までとし、10件の選定を予定している。
(やまとごころ編集部)
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