インバウンドニュース
95%の企業にコロナの影響波及、観光 インバウンド業界へのアンケート結果
2020.04.15
株式会社やまとごころでは、新型コロナウイルスの世界的大流行がインバウンド業界にどのような影響を与えているかを把握するため3月6日~15日に、自社のメールマガジン会員を対象にWEBアンケートを実施した。旅行サービス業、宿泊業、卸売・小売業、広告業などから246件の回答があった。
その結果、調査時点ですでに「大きな影響が出ている」と回答した企業が68%、「一部、影響が出ている」と回答した企業が27%あり、合計して95%にのぼった。ただし、このアンケートはインバウンド需要が高まると期待されていた東京オリンピック・パラリンピック延期が決定する前の回答のため、影響は更に広がっているものと見られる。
具体的な影響について、「インバウンド関連の売上減少」が159件と一番多く、「外国人来場者・宿泊者の減少」が137件、「国内のイベント・研修の中止」が104件と続いた。人材採用の中止も18件あった。
今ほしい情報としては「世界からみた日本の状況」が130件と最も多く、「補助金・助成金の情報」が113件、「現在の訪日客の声」が107件、「競合他社の取り組み・対策」が98件と続いた。
また、影響を受けている企業の取り組み状況については、「コロナウイルスが落ち着くまで静観せざるを得ない状況」「今のところ打つ手なし」という声がある反面、「回復後のリバウンドに対応できるよう準備。新たなプランの企画」や「受入れ体制の整備と強化。現状のマーケット情報収集」と、できることから着手する様子も伺えた。一方で、「助成金・補助金申請など何から手を付けたら良いかわからない」、「今どんな情報収集が必要か、というところからアドバイスが必要」という声も挙がった。
今回のアンケート結果を受けて、やまとごころでは今すぐ支援を必要としている事業者向けに特設サイト『インバウンド業界 コロナサポートセンター』を立ち上げた。経営に打撃を受けている企業と、それを支援したい企業をつなぐ場として活用してもらうのと同時に、観光庁や経済産業省などの関連省庁による支援策、補助金・助成金の情報をタイムリーに掲載。リカバリープランとして、回復に向けた専門家によるメッセージや取り組み事例も紹介している。
やまとごころでは、コロナサポートセンターの開設により、インバウンド業界の存続と回復期に向けた持続的な発展に寄与することを目指していく。
(やまとごころ編集部)
編集部おすすめ関連記事:
【コロナ:世界の動きまとめ】ロックダウン緩和の動きもある中、海外旅行規制は2021年まで長引く可能性も
観光業が今できること:行政の支援をもとに、地域一体で着地整備にフォーカスして取り組む —大歩危・祖谷地区
【コロナの先のインバウンド業界⑧】ロイヤルカスター向けに、ベストなCreative、Channel、Timingで初動するための今—グローバル・デイリー社中原宏尚氏
【コロナの先のインバウンド業界⑦】収束するXデー、台湾市場に「組織」で素早くアプローチする準備—WEBマガジン小路 輔氏
関連インバウンドニュース
2024.07.12
インバウンド増で旅館・ホテル市場の売上2019年水準まで回復、2024年度は過去最高の予測ー帝国データバンク
2024.07.05
訪日中国人の空港利用状況を調査、日本出国時の免税店への立ち寄り状況は?
2024.06.25
キャンピングカーが訪日客にブーム、2024年は前年比190%と予測。都道府県別ランキングで一番人気は?
2024.06.20
台湾・香港人の8割強が、日本で動物を見れる場所へ行きたいと回答、6割以上が見たいと選んだ動物は?「キツネ」
2024.06.18
2024年日本への好感度を持つ国・地域ランキング、1位は「好き」以上が100%のインドネシア、フィリピン
2024.06.11
2024年夏、家族で行きたい世界の旅先を発表、東京の順位は? ーブッキング・ドットコム
2024.05.28
桜がもたらす経済的効果、支出額が多い国・地域はどこ? 都会と地方での消費動向の違いも明らかにービザ・ジャパン
2024.05.20
訪日台湾人・香港人の夕食、屋台感覚の「デパ地下」が人気。惣菜購入が観光目的の一部に