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日本初 農閑期の棚田を活用したサブスク式キャンプ場、地域の協力により高千穂で誕生

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農閑期の棚田を活用したキャンプ場「タカチホ棚田キャンプ」が11月に高千穂にオープンする。宮崎県高千穂町の地域おこし協力隊だった福島優氏が、“高千穂にアウトドアの入口をつくる”ことを掲げて起業した合同会社Trailheadが手掛ける。

11月~4月の農閑期に使われていない棚田を活用し、会員制のキャンプ場として貸し出しを行う。期間は11月~1月、2月~4月の2クール、会員数は30組で、価格は3カ月2万円から。3カ月プランのみなのは、地域とのつながりをより多く濃くするための設計で、高千穂へのミニ移住体験も兼ねている。滞在が長くなればなるほど、会員にとっては割安となり、地域にとっては、買い物や温泉、交流が増え、地域貢献となる仕組みだ。利用者は広大なフィールドで、のびのびとキャンプを楽しむことができるだけでなく、地域の人々の協力により、森の間伐・手入れをして出た枝などを薪として使い放題というサービスもついてくる。

暮らしの中にある棚田でのキャンプには、地域の理解が不可欠だ。タカチホ棚田キャンプは、2年の歳月をかけて、じっくりと地域へと浸透し、理解を得ることで実現したものだ。公式サイトには、棚田キャンプ近くの石神(イシガミ)神社の宮司、棚田で米作りをする生産者、そして地区の自治会長のインタビュー記事が掲載されている。生産者の福原氏は、この棚田でキャンプをしてみた時の感想を「いつも見慣れた景色だが、知らない人たちと焚き火をしながら、お酒を飲むのがこんなに楽しいと思わなかった」と語り、いろんな視点で集落のためにできることをやってみるものだと話す。


この企画は、先人たちがつくってきた風景・風土を知り、守り、楽しむもので、収益の一部は、棚田の所有者や自治会、神社へ寄付される。既存の田んぼの有効利用ができ、関係人口の増加が見込め、地域の収益にもなる、サステナブルな取り組みだ。

同社は「この田んぼを守り、活用していくことを心がけ、耕作放棄地などは使用せず、現在も稲作が行われている田んぼを利用する」と宣言しており、高千穂ならではの田んぼの、風景が続く取り組みを行って行くという。

 

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