インバウンドコラム

近未来の宿や地域を考える参考に「欧州のビオホテル エコツーリズムから地域創造へ」

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欧州のビオホテル エコツーリズムから地域創造へ

著者:滝川 薫

出版社:ブックエンド

 

 

ビオホテルとは、100%ビオ(オーガニック)食とCO2を尺度とした資源マネジメントに取り組むホテルであり、当書ではその成り立ちから先進ホテル事例、地域単位での取り組みなど幅広く解説している。

ホテルの持続可能性を評価する認証は世界に色々ある。その中でビオホテルの立ち位置の違いが明確に言及されており、そのユニークさや消費者から支持される理由がわかりやすく理解できる。

著者の滝川氏はスイス在住で地域の持続可能性に詳しいジャーナリスト。
ビオホテルの事例では、経営者のこだわりや哲学、ビオホテルへの転換への苦労など現場感溢れる内容となっており、質の高い写真の力も相まってその宿に泊まりたくなるような魅力がある。

ビオホテルの質の向上やマーケティングを行うビオホテル協会の仕組み、また、地域全体でビオを推進する地域事例なども盛り込まれており、宿泊施設だけでなく、DMOや自治体の方にも参考になる。

最後に、日本のビオホテルについての言及もある。まだ数が少なく、それを支える有機市場の広がりに課題があるとも言う。

日本ではこれからという印象はあるが、今後の潮流や消費者の嗜好に合致しており、近未来の宿泊施設や地域を考える上で参考になる書籍と言える。

文:株式会社やまとごころ 代表取締役 村山 慶輔

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