データインバウンド
【訪日外国人数】2019年5月訪日客数3.7%増の277万3000人、東アジア3市場は前年同月比マイナス 中国は2桁増
2019.06.21
刈部 けい子日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年5月の訪日外国人数は、前年同月比3.7%増の277万3000人となった。2018年5月を約10万人上回り、5月として過去最高を記録した。これで1~5月の累計は前年同期比4.2%増の1375万3600人となった。
韓国は昨年7月以降減少傾向
市場別に見ると、全体の71.2%のシェアを占める東アジア4市場のうち、韓国、台湾、香港で前年同月比マイナスになった。韓国は3カ月連続、台湾は2カ月連続の減少だが、要因としてはベトナムやタイなど低価格の魅力的な渡航先と競合したことや、日本のゴールデンウィークによる訪日旅行商品の価格の高騰や混雑を回避する動きなどが考えられる。
特に中国に次ぐ大きな市場である韓国については、昨年7月以降、12月と今年2月をのぞくと前年同月比マイナスと、減少傾向にある。これを受けて観光庁の田端浩長官は、韓国の旅行業団体に、新たな観光コンテンツを盛り込んだ訪日旅行商品の開発を求めたことを明らかにした。
一方で中国は、新規就航や増便、また1月の個人ビザの発給要件緩和の影響もあって、前年同月比13.1%増と2桁台の好調な伸びを記録した。
市場別総数では中国が最多で、以下、韓国、台湾、香港、アメリカと続く。
なお、インドは単月として過去最高を記録。また、14市場(中国、タイ、マ レーシア、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イ タリア、ロシア、スペイン)で5月として過去最高を記録した。
欧米豪は引き続き好調
5月の伸び率トップはベトナムで、41.6%という高い伸びを示した。これは、藤やシバザクラなど花鑑賞を目的とした旅行商品が好調の上、学校休暇の開始も伴って訪日者数が増えたもの。また、4月はイースター休暇の影響で大きく伸びた欧米豪市場だが、5月に入って伸び幅は縮小したものの、引き続き好調を維持、全ての市場で前年同月を上回った。
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