データインバウンド
【訪日外国人数】2021年9月訪日客数1万7700人、前年比プラス傾向は続くも依然として低水準
2021.10.21
日本政府観光局(JNTO)が10月21日に発表した2021年9月の訪日外国人数*(推計値)は、1万7700人だった。これは、新型コロナウイルス感染症の影響が出る前の2019年同月比では99.2%減に相当する。
これで、1月から9月までの累計は2019年同期比99.2%減の19万900人となった。
この夏開催された東京オリンピック・パラリンピックの関係で、7月と8月は前年同月比でそれぞれ約13倍、約3倍と大きく増加したものの、9月は一転、前年同月比29.3%増とわずかな増加に留まった。とはいえ、前年同月比で見れば4月以降はプラスの傾向が続いている。
世界ではワクチン接種が進んでいることから、ワクチンパスポートを利用して入国規制を緩和している国々が増えてきている。世界の動きで毎週お知らせてしているが、たとえばアメリカは11月8日からワクチン接種者はすべて入国できるし、イギリスも10月4日からワクチン接種者の入国が簡易化されて日本を含む赤リスト以外の国からは入国後の検査2回のみで自主隔離はなくなった。
一方、日本は現在も観光目的の入国は認められておらず、各国・地域から日本への直行便は引き続き大幅な運休・減便となっている。ただし、ワクチン接種が進んで旅行需要の回復が見込まれることから、年末から来年以降、日本路線の運航再開を発表する航空会社もいくつか出てきている。
9月の訪日数を市場別に見ると、トップ5は、中国からの4000人、韓国の2200人、アメリカの1700人、ベトナムの1000人で、それ以外は1000人未満だった。五輪期間中は欧州勢が増えたが、ここにきてアジア勢が多い従来の形に戻ったようだ。
また、同日に発表された2021年7月の訪日客数(暫定値)は5万1055人で、そのうち4万2621人が観光客だった。
*JNTOによる訪日外国人とは、法務省集計による外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者を指す。駐在員やその家族、留学生等の入国者・再入国者は訪日外国人数に含まれるが、乗員上陸数は含まれない。
最新のデータインバウンド
2023年の世界のクルーズ旅客数3170万人、2019年比6.8%増。欧州で回復進む 一人旅や多世代旅行がトレンド (2024.05.07)
中国アウトバウンド旅行、コロナ禍前の水準へ回復加速。2024年人気の旅先は? (2024.05.02)
【宿泊統計】2024年2月の外国人延べ宿泊者数は1152万人泊。春節連休で中国が市場別トップに (2024.05.01)
2024年世界の空港ランキング、ドーハ・ハマド空港トップに。清潔さ、スタッフの優秀さなどで日本の空港高い評価 (2024.04.26)
2024年1-3月期インバウンド消費額1兆7505億円、3期連続で過去最高を更新。1人当たり支出20万9000円 (2024.04.25)
2023年人気の美術館・博物館トップ100発表、上位施設でオーバーツーリズム対策進む (2024.04.22)
【訪日外国人数】2024年3月訪日客数308万1600人、単月で300万人突破は初。桜とイースター休暇で伸びる (2024.04.18)
2024年世界と日本の旅行トレンドの違い、円安・物価高が与える影響は? ーアメリカン・エキスプレス調査 (2024.04.15)
ミシュランガイド京都・大阪2024発表、掲載数過去最多。京都は星付き100軒に (2024.04.11)