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2023年宿泊統計調査の確定値、外国人宿泊者数2019年比1.8%増の1億1775万人。都市と地方部で差が大きく

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2023年の宿泊統計調査の年間値(確定値)が観光庁より発表された。

延べ宿泊者数(全体)は、6億1747万人泊、2019年比3.6%増(前年比37.1%増)だった。そのうち日本人延べ宿泊者数は、4億9972万人泊、2019年比4.1%増(前年比15.2%増 )、外国人延べ宿泊者数は1億1775万人泊、2019年比1.8%増(前年比613.5%増 )だった。いずれもコロナ後初めてコロナ前の水準を上回り、完全回復の1年となった。

2022年までの宿泊統計調査結果では、2019年と比べると、宿泊者数は減少していたが、2023年は増加に転じた。特に、2022年10月に大幅に入国規制が緩和されて以降、訪日客数は順調に回復し、外国人延べ宿泊者数は前年比613.5%増となった。なお、延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は19.1%だった

 

 

外国人延べ宿泊者数、三大都市圏で増える

都道府県別の延べ宿泊者数では、1位が東京都の4363万7550人泊(2019年比48.7%増)。2位が大阪府(1875万5090人泊、同4.6%増)、3位は京都府(1213万3480人泊、同0.9%増)と続く。

三大都市圏と地方部(※1)で外国人延べ宿泊者数の対2019年比を見ると、三大都市圏で16%増、地方部で22.1%減という結果となった。外国人旅行者の訪問先が三大都市圏に集中しており、地方部での回復が遅れていることが見て取れる。

 

都道府県別2019年比伸び率でも東京都トップ、2位高知県、3位栃木県

また、2019年と比較した外国人延べ宿泊者数は、47都道府県のうち約3割で増加した。伸び率の1位は東京都の48.7%増、2位が高知県で45.9%増、3位栃木県22.6%増と続く。

高知県の伸び率が高い要因には、2023年5月の台湾定期チャーター便就航や海外メディアで四国が注目されたことなどがある。また、栃木県は東京からアクセスの良い点から宿泊地としても人気が高まっている。同県内の日光市には「ザ・リッツカールトン日光」が開業し、海外からの知名度が高まったことも一要因として挙げられる。

 

国・地域別では、韓国、台湾、中国がトップ3

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数では、1位が韓国の1426万人泊(2019年比46.8%増)で、以下台湾、中国、米国、香港と続き、上位5カ国·地域で全体の約58.7%を占めた。

2019年比で見ると、トップ20カ国のうち、12カ国、地域の宿泊者数が増加に転じた。伸び率1位はカナダの50%増、2位が韓国で46.8%増、3位米国45.3%増、4位シンガポール43.8%増と続いた。

※1 )三大都市圏とは、「東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫」の8都府県をいう。地方部とは、三大都市圏以外の道県をいう。

(図版出典:観光庁、宿泊旅行統計調査)

 

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