インバウンドコラム
タイ政府、入国条件を緩和。変異種流行のない国・地域は隔離期間を短縮
タイ政府は、タイ国籍以外の渡航者を対象とした入国条件を変更し、4月1日から同措置を適用している。渡航前72時間以内に受けたPCR検査による、新型コロナの陰性証明書の提示は引き続き必要だが、搭乗可能健康証明書の提示が不要になった。また、新型コロナウイルス感染症の変異株が流行していない国・地域からの入国者は、入国後の隔離期間が14日間から10日間に短縮された。ワクチンの接種証明書がある場合は、隔離期間が7日間に短縮される。
外国人観光客受け入れを目指し、プーケットでワクチン接種を加速
タイ南部のプーケット県では、7月よりワクチン接種済みの外国人観光客を隔離なしで受け入れる計画を進めており、タイのピパット観光スポーツ相は3月末、同県について「7月1日にはワクチンを2回接種した来訪者は隔離が不要になる」との見解を示した。同相によると、プーケットで1週間過ごした後に受けた検査で陰性であれば、タイ国内の他の地域を訪れることも可能になるという。これを実現するためには、プーケット県民のワクチン接種率が70%に達する必要がある。
国内有数の観光地であるのプーケットで優先的にワクチン接種を行い、この地から国境を開いていくという戦略を立てたタイ政府は、第3四半期に10万人の外国人観光客がプーケットを訪れ、年末までに全国で650万人が訪タイすることを期待している。
感染者数急増、ソンクラーンの水掛け祭は2年連続中止
一方で、タイ全土では4月に入って感染者が再び急増し、4月12日には新規感染者が985人となった。首都バンコクでは歓楽街での集団感染が相次いで発生しており、タイの全77都県中41都県で娯楽施設、バー、ナイトクラブなどを10日から少なくとも14日間にわたって閉鎖している。タイでは13日から旧正月のソンクラーンに入ったが、毎年恒例の「水掛け祭り」は、感染拡大防止のため2年連続で中止となった。
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