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【訪日外国人数】2022年4月訪日客数13万9500人、前月より大幅増も1日の入国者数5000人届かず

2022.05.19

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日本政府観光局(JNTO)が5月18日に発表した2022年4月の訪日外国人数*(推計値)は、13万9500人だった。

新型コロナウイルス感染症の影響が出る前の2019年同月比では95.2%減に相当する。前月からは7万3000人ほど増加し、前年同月比では1185.4%増となった。また、10万人を上回ったのは、19万3658人だった2020年3月以来2年1カ月ぶりのことで、回復傾向にあることは数字からも見て取れる。

ただし、4月の訪日客数を単純日割りで計算すると、1日4650人となり、4月10日以降の1日あたり入国者数上限1万人はおろか、9日までの上限7000人にも達していないのが現実だ。

なお、2022年1月から4月までの累計は2019年比97.8%減(2020年比では211.8%増)の24万100人となった。

2020年1月下旬から感染拡大した新型コロナウイルス感染症のパンデミックで、多くの国で海外渡航規制が行われた。しかし、最近では感染状況が落ち着き、ワクチン接種もある程度普及したことから、入国規制の緩和や撤廃に踏み切る国も多い。日本も遅まきながら、3月から観光目的以外の新規入国が再開され、3月、4月と連続して訪日客数が増加している。6月には観光目的の入国も一部解禁されるとのことで、入国者上限も現行の1万人から2万人程度に引き上げられる見込みだ。

一方、日本の水際対策の緩和により、アウトバウンドにも回復の兆しが見えてきた。すでに外国人観光客を受け入れている国もあり、今年のゴールデンウィークには久しぶりに海外旅行へ出かけた日本人の姿が空港でキャッチされていた。4月の出国日本人数は前年同月比259.8%増(2019年同月比92.2%減)の12万9200人で、3月よりも6万人近く増えている。

4月の訪日数を市場別に見ると、トップ5は、ベトナムの2万9800人、中国の2万2400人、インドネシアの1万1700人、フィリピンの8500人、韓国7700人で、ベトナムやインドネシアは技能実習生が増加したと見られる。なお、各国・地域から日本への直行便は5月も引き続き大幅な運休・減便となっている。

また、同日に発表された2022年2月の訪日客数(暫定値)は1万67196人で、そのうち999人が観光客**だった。

*JNTOによる訪日外国人とは、法務省集計による外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者を指す。駐在員やその家族、留学生等の入国者・再入国者は訪日外国人数に含まれるが、乗員上陸数は含まれない

**この場合の観光客とは短期滞在の入国者から商用客を引いた入国外国人で、観光目的での渡航が認められていない状況下でも、統計上は一定程度の人数が「観光客」に振り分けられカウントされている

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