データインバウンド
2026年4月訪日宿泊11%減の1536万人泊、地方シェア3ポイント増の33.8%に。茨城は74%増
2026.07.07
やまとごころ編集部観光庁が発表した2026年4月の宿泊旅行統計(第二次速報)によると、外国人延べ宿泊者数は前年同月比10.8%減の1536万人泊となった。三大都市圏では14.6%減と大きく落ち込んだ一方、地方部は2.3%減にとどまった。前年の高水準の反動で宿泊者数は減少した一方、地方部の宿泊構成比は前年から3ポイント上昇の33.8%となり、都市部から地方への分散傾向が続いた。
外国人宿泊者数は2桁減も、全宿泊者の3割超を占める
2026年4月の延べ宿泊者数は4911万人泊で、前年同月比7.2%減となった。うち日本人延べ宿泊者数は3374万人泊(同5.5%減)、外国人延べ宿泊者数は1536万人泊(同10.8%減)だった。外国人宿泊者数は2025年11月以降、前年同月を下回る状況が続いており、2026年2月には一時プラスに転じたものの、3月に再び減少へ転じ、4月は減少幅が2桁に拡大した。全体に占める外国人宿泊者の構成比は31.3%と、全体の約3分の1を占めている。
なお、最新の2026年5月(第1次速報)では、全体の延べ宿泊者数は5339万人泊(前年同月比4.8%減)、外国人延べ宿泊者数は1382万人泊で前年同月比13.4%減となり、減少傾向が続いている。


三大都市圏14.6%減、地方部は小幅減で分散傾向続く
地域別にみると、三大都市圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県)の外国人延べ宿泊者数は1017万人泊で前年同月比14.6%減となった。一方、地方部は519万人泊で同2.3%減にとどまった。
外国人宿泊者全体に占める構成比は、三大都市圏が前年の69.2%から66.2%へ低下した一方、地方部は30.8%から33.8%へ上昇した。外国人宿泊者数そのものは減少したものの、訪日客の地方分散が着実に進んでいることを示す結果となった。

東京・大阪・京都で2桁減、主要観光地で宿泊者数落ち込む
都道府県別の外国人延べ宿泊者数では、東京都が482万9040人泊で最多だったものの、前年同月比13.9%減となった。大阪府も209万2880人泊で16.4%減、京都府は168万6170人泊で18.8%減と、主要観光地で大幅な減少がみられた。
一方で、神奈川県は54万1930人泊で2.7%増、沖縄県も78万1100人泊で0.1%増と、前年並みを維持した。主要都市から周辺地域や地方へと訪問先が広がる動きは継続している。

茨城74%増で全国トップ、秋田・愛媛も伸長し地方県が好調
伸び率でみると、地方部では引き続き高い伸びを示す県が目立った。
外国人宿泊者数の増加率では、茨城県が前年同月比73.8%増で全国トップとなった。続いて秋田県47.2%増、愛媛県44.3%増、福島県31.8%増、山形県30.5%増と続く。茨城県は3月も57.4%増で全国2位となっており、引き続き好調だ。
一方で、三重県は32.0%減、奈良県は21.0%減となるなど、地域によって明暗が分かれる結果となった。

米国が首位、中国55%減もベトナム・インドなど伸長
国籍・地域別の外国人延べ宿泊者数では、アメリカが177万5190人泊(前年同月比6.1%減)で首位となり、台湾が176万4240人泊(同11.1%増)、韓国が143万720人泊(同11.2%増)で続いた。中国は107万1610人泊で同55.0%減と大幅な減少が続いている。上位5市場(アメリカ、台湾、韓国、中国、オーストラリア)で全体の49.8%を占めた。
前年同月比では、ベトナムが44.2%増、ロシアが37.4%増、インドが16.5%増と高い伸びを示した。また、台湾と韓国も2桁成長を維持しており、東アジア市場の堅調さがうかがえる。
中国市場の減少を他市場が補う構図が続くなか、訪日需要の裾野は一段と広がっている。
▶︎国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数(2026年4月[第2次速報])

【編集部コメント】
減少局面でも進む地方分散、問われる地域の受け皿づくり
4月は外国人延べ宿泊者数が前年同月比10.8%減となったものの、地方部の落ち込みは2.3%減にとどまり、構成比は33.8%まで上昇した。主要都市への集中が緩和され、地方への分散が定着しつつあることを示す結果といえる。
また、国籍別では台湾、韓国に加え、ベトナム、インドなど多様な市場が伸長しており、中国依存からの構造変化も鮮明になっている。今後は単純な宿泊者数の増減だけでなく、「どの市場がどの地域を訪れているのか」をより細かく分析し、自地域に適したターゲット設定や受入環境整備につなげていくことが重要になりそうだ。
(出典:観光庁、宿泊旅行統計調査2026年4月・第2次速報)
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