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旅行制限撤廃のノルウェー1位、ロックダウン中の香港は最下位 —COVID耐性ランキング2022年3月 

2022.04.08

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アメリカの大手総合情報サービス会社ブルームバーグは3月30日、コロナ禍における世界で最も安全な国・地域の番付「COVIDレジリエンス(耐性)ランキング」の3月版を発表した。このランキングでは、コロナ禍における感染抑制やワクチン接種率、死亡率、渡航再開の進展度合いなど11のデータ指標に基づいて、53の国・地域を比較。どの国・地域が最も効果的に新型コロナウイルス感染症に対応できているか毎月発表している。

 

国境開放度が一段と進む

各国地域でワクチン接種済みの人に対する入国緩和が一段と広がり、3月からランキングの指標の1つであるロックダウンも、ワクチン接種済みの人に対する制限と、未接種者に対する制限を分けて評価するようになった。その結果、3月の1位はノルウェー、2位はアラブ首長国連邦(UAE)で、3位アイルランド、4位デンマーク、5位フランスと欧州勢が続いた。

前月4位からトップに躍り出たノルウェーは旅行制限をすべて撤廃し、調査した53カ国中、最も国境の開放度が高いと評価された。トップ3の常連国であるUAEとアイルランドは前月に引き続き3位以内に入り、パンデミックによる混乱をうまくコントロールしている国として安定した評価を得ている。

日本は前月からほぼ変わらず1ランク下げて34位。ワクチン接種済みの渡航者に対して規制緩和をし始めたものの、国境開放度の評価はほぼ横ばいだった。オミクロン株の次の波に見舞われているイギリスも前月からほぼ横ばいの10位、アメリカは4ランクダウンの24位だった。

図出典:Bloomberg「COVIDレジリエンス(耐性)ランキング」

 

最も急上昇したのはポーランド、ロシアはワースト2に沈む

今月最も急激なランクアップを記録したのがポーランドだ。これまでワースト5の常連だったポーランドだが、人の移動率や旅行ルートの自由度などの指標で高評価を得て、前月の49位から24ランク上げ、25位になった。同じく国境開放に転じているイタリアも20ランク上昇し20位と大幅にランクアップした。

感染拡大が止まらず、厳しいロックダウンが続く香港が最下位となった。ワースト2はウクライナへの侵攻を続けるロシアだった。コロナウイルス感染症そのものより、侵攻による経済的ダメージは計り知れず、将来のGDP成長の見通しが調査対象53カ国中、最低評価となり、52位に沈んだ。

 

マレーシアとニュージーランドは20ランクダウン

先月と比べて20ランク以上下降した国はマレーシアとニュージーランドだった。25ランクダウンと最も大きく下降したマレーシアは、年明けから段階的に入国緩和策に転じていたものの、オミクロン株の記録的な感染拡大の波に襲われ、45位に落ち込んだ。

世界全体をみると、ワクチン接種者に対して、より多くの自由行動を認める動きは欧州だけでなく、アジア・オセアニア地域でも広がりつつある。4月を機に出入国の制限緩和は一層加速するものとみられ、今後のランキングにも影響しそうだ。

 

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