インバウンドニュース
国内地方プロモーション支援強化に向け抜本的な対策、6000万人に向け新市場を開拓 —第22回JNTOインバウンド振興フォーラム
2019.09.17
2019年9月12日~13日の2日間にわたり、第22回JNTOインバウンド旅行振興フォーラムが東京で開催された。
フォーラムでは重点20市場の海外事務所長が各市場の特徴や取り組みを紹介。12日は、欧米豪市場の最新動向に加えMICE、デジタルマーケティングに関する講演が行われたほか、2日目の13日は、東アジア、東南アジア市場の動向や施策、メキシコなど新規拠点展開、地域プロモーションにおける取り組みが紹介された。
小規模化が進むインセンティブ旅行
今回のフォーラムのテーマでもある「MICE・富裕層市場等インバウンド消費拡大に向けた取り組み」にちなんで、各市場の事務所長が富裕層の取り組みを発表、彼らの趣味嗜好をふまえた効果的なアプローチやプロモーション手法について紹介した。
また、MICEプロモーション部の川崎氏はインセンティブ旅行市場の取り組みについて講演。東アジア・東南アジア各国、地域ごとの特徴や最近のトレンド、視察受け入れの際によく聞かれる不満や要望などを紹介した。地域によってインセンティブ旅行の形態やトレンドは異なるが、近年グループの小規模化が進んでいるとのこと。視察時の不満としては、リクエストに対しルールだからと検討もせずに断られる場合があること、ユニークベニューの少なさや使用規制の多さなど、対応に柔軟性が欠けている点への指摘が多くあげられた。
インセンティブ旅行は、顧客のニーズに応じたカスタムメイドが必要で、手間もかかって大変だが、そこで満足してもらえれば日本のファンになってリピートにもつながるので積極的に取り組んでほしいと強調した。
ライトリピーター向け大規模キャンペーンも
また観光庁 国際観光部 国際観光課長の小林氏が登壇し、インバウンドの現状や課題、今後の政策を話した。
2020年4000万人の達成には東アジア市場からの取り込みを強化するとともに、欧米豪をはじめとした全世界からの誘客実現が欠かせない。今後訪日客を戦略的に誘致すべく、重点20市場ごとのきめ細やかなプロモーションの実現、アジアを中心とした2〜5回のライトリピーターへの更なる取り込みに向けリピーター向け大規模キャンペーンを行うと話した。また、2030年6000万人の達成に向けて、新たな市場からの誘客を実現すべく海外ネットワークの強化や、国内地方への誘客に向け、地方プロモーション支援に向けた抜本的な対策の実施などを強調した。
(やまとごころ編集部)
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