2024年6月の訪日外客数は313万5,600人となり、単月として過去最高を記録、1月〜6月の上半期は、前回に過去最高を記録した2019年同期と比べ累計で100万人以上を上回り、1777万7200人となった。観光客がさらに増加する夏期に入り、観光業やインバウンドの求人数や仕事検索数は増加傾向にあると見て、Indeed Japan株式会社が動向調査を行った。調査対象期間は2019〜2024年の各上半期（100万件あたりの求人数）で、観光業の調査対象は「ホスピタリティ・観光」の職種カテゴリ、またインバウンドはインバウンド関連のキーワードを含む同カテゴリから、全求人・仕事検索におけるそれぞれの求人・仕事検索の割合を算出している。

まず求人動向をみると、2024年上半期の観光業は2019年以降の各年同期比で過去最高の割合、2019年同期比で4.9％の増加となり、コロナ禍前まで回復している。

訪日外国人旅行者対応を想定したインバウンド関連求人は、コロナ禍前、2019年の水準までは回復していないものの、2023年同期比では約1.2倍となり、順調な増加傾向が見られる。

観光業の仕事検索動向も2019年以降の各年同期比で過去最高となった。2023年同期比で7.2％の増加だが、2019年同期比で10.1％の増加となっており、コロナ禍前の水準に到達し、求職者の観光業への大いなる関心が伺える。

インバウンドに関しては、コロナ禍前の水準にはわずかに届いておらず、2019年同期比でマイナス1.2%となったが、2023年同期比でも約1.4倍となっている。近年の訪日客数増加傾向を鑑みると、インバウンド関連の仕事にも求職者の関心が戻りつつあると見ている。