データインバウンド
日本が世界9位で初のトップ10入り 2024年国際観光客到着数ランキング ーUN Tourism
2026.06.09
やまとごころ編集部国連世界観光機関(UN Tourism)がこのほど発表した「International Tourism Highlights 2025 Edition」で、2024年の国際観光客到着数ランキングが明らかになった。2024年10月に2023年のランキングが公表されて以来の更新となる。2024年のランキングで日本は9位となり、2019年の12位から順位を上げて初めてトップ10入りしたことが分かった。
フランスが首位、円安と航空需要回復を追い風に日本は9位
2024年の国際観光客到着数は14億6500万人(2019年比0.3%減、2023年比11%増)だったが、国・地域別のランキングでは、フランスが1億200万人で首位を維持。続いてスペイン(9400万人)、アメリカ(7200万人)が上位を占めた。
日本は3686万9900人で9位となり、2019年の12位から3ランク上昇した。円安による割安感や航空路線の回復などを背景に、訪日需要が大きく拡大したことが順位上昇につながったとみられる。

世界の観光収入は過去最高、訪問者数を上回る成長に
世界の観光市場では、観光客数の回復に加え、観光収入の拡大が進んだ。
2024年の観光収入は1兆7390億ドル(約278兆2400億円)に達し、実質ベースで2019年比14%増となった。地域別にみても、中東は63%増、欧州は19%増、北中南米は17%増と、多くの地域で観光客数の伸びを上回るペースで観光収入が拡大した。
また、観光収入ランキングでは、アメリカが2140億ドルで首位を維持し、スペイン、イギリス、フランスが続いた。日本も550億ドルで8位に入り、世界有数の観光市場として存在感を示している。

中国が最大の送客市場を維持、インド初のトップ10入り
海外旅行支出ランキングでは、中国が首位を維持した。2024年の中国の海外旅行支出額2510億ドルは2019年の2550億ドルとほぼ同水準まで回復しており、国際観光市場における存在感の大きさを改めて示している。
2位はアメリカで1790億ドル、3位はドイツの1170億ドルだった。イギリス、フランスも上位を維持し、欧米主要国が引き続き世界の旅行需要を支えている。
一方で、注目されるのはインド市場の急成長だ。2024年の海外旅行支出額は350億ドルとなり、初めてトップ10入りを果たした。UN Tourismによると、インドの海外旅行支出は2019年比で81%増と主要市場の中で最も高い伸びを示している。
また、オーストラリアも460億ドルと2019年から大きく増加しており、アジア太平洋地域では中国に続く有力な送客市場として存在感を高めている。

世界最大の送客市場である中国の回復と、インドをはじめとする新興市場の成長は、今後の国際観光需要を左右する重要な要素になりそうだ。
日本にとっても、今後拡大が見込まれるインド市場への対応が、中長期的なインバウンド戦略の課題の一つとなるだろう。
【編集部コメント】
「量」の回復から「質」の競争へ
UN Tourismのレポートは、国際観光がコロナ禍から回復しただけでなく、観光収入が訪問者数を上回るペースで伸びていることを示している。日本でも訪日客数が過去最高を更新するなか、今後は単なる集客競争ではなく、消費額の拡大や地方への誘客、持続可能な観光地域づくりを通じて、観光の経済効果をいかに高めるかが重要なテーマとなりそうだ。
(出典:UN Tourism International Tourism Highlights 2025 Edition)
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