インバウンドニュース
外務省、49カ国の感染症危険情報をレベル3に引き上げ。渡航中止勧告73カ国に
2020.04.01
外務省は3月31日、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、海外渡航に関する感染症危険情報のレベルをレベル3とする国・地域を、これまでの24カ国に49カ国を加え、合計73カ国とした。この73カ国は「渡航は止めてください」と言う渡航中止勧告が出たことになる。また、これらのレベル3の国・地域を除く全世界に対し、感染症危険情報をレベル2に引き上げ、「不要不急の渡航は止めてください」という勧告措置を行った。
新型コロナウィルス感染症への感染者は3月31日に累計で約76万人となり、176の国・地域に広がっている。感染スピードは加速しており、直近では世界全体での感染者が、わずか2日のうちに10万人増加した。最初に感染者が10万人に達するまで60日以上かかっていたが、次第に速度が早まり、20万人に達するまで11日、30万人に達するまで4日と、拡大加速化が著しい。
このような状況から、海外で感染し日本に移入したと疑われる感染者も、直近の10日間で連日10人を超えるようになっている。日本国内で陽性と確認された事例中、これらの帰国者や入国者が4人に1人を数えることが最大の懸念の一つとなっており、今回の措置となった。
今後も外務省は、新型コロナウィルスの感染拡大状況を注視し、感染症危険情報・危険情報の2つのレベルの不断の見直しや、関係省庁と連携した水際対策などを強化し、邦人の安全確保と支援に万全を期していく考え。
感染症危険情報レベル3の73の国・地域は以下の通り。
(アジア)インドネシア,韓国全土,シンガポール,タイ,台湾,中国全土,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,マレーシア
(大洋州)オーストラリア,ニュージーランド
(北米)カナダ,米国
(中南米)エクアドル,ドミニカ国,チリ,パナマ,ブラジル,ボリビア
(欧州)アルバニア,アルメニア,英国,北マケドニア,キプロス,ギリシャ,クロアチア,コソボ,スロバキア,セルビア,チェコ,ハンガリー,フィンランド,ブルガリア,ポーランド,ボスニア・ヘルツェゴビナ,モルドバ,モンテネグロ,ラトビア,リトアニア,ルーマニア
(中東)イスラエル,エジプト,トルコ,バーレーン
(アフリカ)コートジボワール,コンゴ民主共和国,モーリシャス,モロッコ
(欧州)アイスランド,アイルランド,アンドラ,イタリア,エストニア,オーストリア,オランダ,サンマリノ,スイス,スウェーデン,スペイン,スロベニア,デンマーク,ドイツ,ノルウェー,バチカン,フランス,ベルギー,ポルトガル,マルタ,モナコ,リヒテンシュタイン,ルクセンブルク,
(中東)イラン
(やまとごころ編集部)
編集部おすすめ関連記事:
【世界の動きまとめ】新型コロナ直撃の旅行業界、7500万人が失職と世界旅行ツーリズム協議会が予測
【コロナの先のインバウンド業界⑥】今は、受入体制を整える時期—ライフブリッジ櫻井亮太郎氏
【コロナの先のインバウンド業界⑤】コロナショックに対峙するための3つのR—JNTO(日本政府観光局)小堀 守氏
政府 水際対策を強化。欧州21カ国からの入国拒否に、東南アジアなどからの入国制限を強化
コロナウイルス拡大を受け観光事業者向けオンライン研修無料で提供、宿泊税を活用 —京都市観光協会
関連インバウンドニュース
-
2025.05.09
行政自治体インバウンド担当者への意識調査、7割が「地域や組織内の理解不足」を課題に
-
2025.04.25
訪日外国人の鉄道利用、北陸・東北など地方5路線で2倍超の伸び
-
2025.04.23
自治体の観光施策 成果実感3割未満、データ活用と分析に課題
-
2025.04.02
福岡市、デジタルノマド誘致で1.1億円の経済効果。2024年イベントに430人参加
-
2025.03.03
優良ガイドを評価し、高付加価値旅行業界の発展目指す「Guide of the Year 2025」発表、6名のガイドを表彰
-
2024.12.20
2023年の国際会議統計JNTOが発表。日本開催は前年比2.5倍、外国人参加者数は4倍に、対面式が回復
-
2024.12.03
「ワンピース」が熊本の訪日外国人増に大きく貢献、最大は宇土市で2019年度比7倍に ーナビタイムジャパン
-
2024.11.26
企業の人手不足を調査、正社員が足りない企業は半数超。飲食店、宿泊施設の不足率は緩和傾向に