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【宿泊統計】2021年12月宿泊者数3900万人泊、日本人は2019年比でプラスに

2022.03.01

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観光庁が発表した2021年12月の宿泊統計(第2次速報)によると、延べ宿泊者数(全体)は2019年同月比では17.2%減だが、前年同月比では29.8%増にあたる3900万人泊となり、3カ月連続で3000万人台を記録。2020年2月の4080万人泊以来の数字となった。

そのうち日本人延べ宿泊者数は2019年同月比で1.9%増の3868万人泊と、パンデミック前を上回る数字となった。なお、外国人延べ宿泊者数は引き続き低水準で、2019年同月比96.5%減の32万人泊だった。

また、2022年1月(第1次速報)の日本人延べ宿泊者数(全体)は、2019年同月比で11.5%減の2962万人となった。オミクロン株の影響もあり1カ月で減少に転じた。
(下記グラフの2022年1月の数値は第1次速報値)

宿泊数を増やすにはGoToトラベルなどの国内観光需要喚起策の再開が望まれるが、和田観光庁長官は2月22日の会見で、それについて「感染状況が落ち着いていることが条件となるため、適切な時期を待っている」と話した。

 

都道府県別では1県のぞいて前年12月よりも増加

都道府県別の延べ宿泊者数では、東京都が489万120人泊(2019年同月比30.4%減)で1位。以下、大阪府、北海道、神奈川県、千葉県がトップ5となった。なお、2020年同月比では6.6%減の佐賀県を除き、残りの都道府県はすべて大なり小なりプラスに転じた。特に大阪府は98.8%増となっている。

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、1位がアメリカ(6万920人泊)で2021年2月より11カ月連続でトップ。ついで中国(2万2960人泊)、ベトナム(1万7180人泊)、フィリピン(1万6380人泊)、インドネシア(6370人泊)となり、この上位5カ国で全体の51.5%を占める。2019年同月比ではほとんどが9割前後減少しているが、2020年同月比ではアメリカ、フランス、シンガポール、カナダ、イギリスが総数としては少ないもののプラスとなっている。

年間速報値の延べ宿泊者数は31497万人泊

なお、観光庁は同日、年間値(速報値)も発表。それによると、延べ宿泊者数(全体)は2019年比47.1%減の3億1497万人泊(前年比5.0%減)だった。内訳は、日本人延べ宿泊者数が3億1076万人泊(2019年比35.3%減、前年比0.2%減)、外国人延べ宿泊者数は421万人泊(2019年比96.4%減、前年比79.3%減)となった。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は1.3%だった。

また、観光庁が2月9日に発表した主要旅行業者45グループの12月分の旅行取扱状況速報では、総取扱額は対前年同月比131.6%(対2019年同月比46.0%)の1740億3847万円だった。

海外旅行は対前年同月比133.9.0%(対2019年同月比3.6%)の56億9014万円、国内旅行は対前年同月比131.4%(対2019年同月比80.7%)の1664億9625万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向けの旅行取扱い)は対前年同月比141.2%(対2019年同月比11.7%)の18億5209万円だった。

 

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