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【宿泊統計】2023年3月外国人延べ宿泊者数755万人、2019年比8割まで回復。前月比50万人泊増で米国トップ

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観光庁が発表した3月の宿泊統計(第2次速報)によると、外国人延べ宿泊者数は2019年同月比20.7%減の755万人泊となった。日本人延べ宿泊者数は同3.6%増の4313万人泊となり、合計した延べ宿泊者数は、同0.9%減の5068万人泊にまで回復した。

3月の宿泊者数は、先月発表された第一次速報値の4900万人泊台よりもさらに増え、5000万人泊を突破した。春の花見シーズンとあって京都をはじめ、全国各地で旅行が盛り上がった結果となった。

また、4月(第1次速報)の外国人延べ宿泊者数は2019年同月比8.0%減の1038万人泊と、3月と比較しても大きく回復する見込みだ。日本人延べ宿泊者数は、同5.6%増の3724万人泊で、合計の延べ宿泊者数は、同6.1%減の4763万人泊となった。

 

インバウンド宿泊者数、東京都は1月以降2019年比プラス、栃木県は65%増に

都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京都が303万2610人泊(2019年同月比21.7%増)で1位、ついで大阪府(107万4960人泊、同25.9%減)、京都府(82万640人泊、同17.0%減)、北海道(44万5620人泊、同35.7%減)、福岡県(29万8290人泊、同24.7%減)だった。2019年の水準を超えたのは東京都に加え、65.5%増と大きく伸びた栃木県(3万4570人泊)、徳島県(1万2320人泊、同2.4%増)の3都県だった。

日本人も含めた延べ宿泊者数(都道府県別)の全体では、東京都が784万9200人泊(2019年同月比17.3%増)で1位。以下、大阪府、北海道、京都府、千葉県、沖縄県と続く。花見シーズンで人気のある京都は2022年12月以来のトップ5入りとなった。2019年同月比でみると、東京都をはじめ、北海道、青森県、栃木県、神奈川県、長野県、岡山県、徳島県、愛媛県、高知県、熊本県が上回った。なかでも、栃木県は2019年同月比で30.2%増と突出して多かった。

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、1位がアメリカ(90万1020人泊)、次いで韓国(85万7470万人泊)、台湾(80万7700人泊)、香港(45万8520人泊)、中国(37万2890人泊)となり、この上位5カ国・地域で全体の54.6%を占める。

2月と比べるとアメリカはわずか1カ月で、一気に50万人泊増加したが、韓国は32万人泊の減少となった。台湾、香港は前月比ほぼ横ばいだった。2019年同時期に比べるとアメリカ、シンガポール、オーストラリア、カナダ、マレーシア、フィリピンなど、米豪東南アジアなどで上回った。

▶︎国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数(2023年3月[第2次速報])

 出典:観光庁 宿泊旅行統計調査

また、観光庁が5月9日に発表した主要旅行業者43社・グループの3月分の旅行取扱状況速報では、総取扱額は対2019年同月比117.8%の5310億2994万円となった。

内訳をみると、海外旅行は対2019年同月比40%の707億0680万円、国内旅行は対2019年同月比175.7%の4411億4699万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向けの旅行取扱い)は対2019年同月比83.5%の191億7615万円だった。なかでも国内旅行は2月の1600億円から一気に2800億円増え、コロナ前を上回る好調さで、今年の春の国内旅行は完全復活したといえる。

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