データインバウンド

2021年の訪日外国人消費額1208億円と試算。前年よりもさらに減らす

2022.04.04

印刷用ページを表示する



観光庁は3月31日に2021年の訪日外国人消費動向調査結果を発表した。2021年の訪日外国人旅行消費額(試算値)は、2021年10〜12月期間の一人当たりの旅行支出等を用いて試算した結果、1208億円とされる。新型コロナウイルス感染拡大による厳しい入国制限で訪日客数が激減したためで、通年で調査を始めた2011年以降、過去最低の数字だった。なお、2020年に引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響で、通年での調査は行われなかった。

下のグラフからも分かるように、2021年は2020年と比べても落ち込みが激しい。2020年は世界的に感染が拡大した3月より訪日客数が激減したが、1~2月は大勢の観光客が訪れており、2020年の訪日客数は411万5900人だった。一方で、2021年は1年を通して観光客の入国は許可されず、新規入国が停止された期間が長かったため、最終的な訪日客数は24万5900人にとどまった。旅行消費額は訪日客数の多少に左右されるため、こうした結果になった。

2022年夏以降に観光客の入国も再開されるという予測はあるものの、訪日客数にしても旅行消費額にしても、パンデミック前、2019年の水準に回復するには、しばらく時間を要するだろう。

最新のデータインバウンド