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2022年6月世界の航空需要、着々と回復示す。国内線は2019年の8割強に

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IATA(国際航空運送協会)によると、2022年6月の世界の航空需要は力強い回復を見せ、総RPK*は前年同月比76.2%増となり、パンデミック前の2019年同月比では29.2%減、つまり7割を超えるところまで戻ってきた。
(*RPK:有償旅客が搭乗して飛行した総距離=revenue passenger kilometers:有償旅客数×輸送距離)

IATAのウィリー・ウォルシュ事務局長は、「航空便を利用した旅行の需要は依然として強い。2年以上にわたるロックダウンや国境閉鎖を経て、人々は自由に旅行できるチャンスを生かしている」と話した。

今後アジア太平洋市場がさらに再開していけば、世界的な旅客需要の回復は新たに勢いを増すことが予測できる。ただし、インフレや金利の上昇により、航空需要に陰りが見え始める可能性もある。

なお、これまでの記事では国際線、国内線共に前年(2021年)同月比のグラフを掲載していたが、IATAのレポート自体が国内線については2019年同月比を掲載するようになった。パンデミック前の水準に戻りつつある証ともいえる。そのため、本記事でも今回から2019年比のグラフに変更した。


 

アジア太平洋の国際線で改善続く

6月の国際線RPKは、世界平均で前年同月比229.5%増となり、2019年同月比では35.0%減だった。

世界平均と同様、多くの地域で先月より伸び率が縮まったが、唯一アジア太平洋地域の国際線RPKは前年同月比492.0%増と先月よりもさらに改善している。ここにきて渡航規制が大幅に緩和され、外国人旅行者や観光客に門戸を開く国や地域が増えたことが、アジア太平洋地域の回復を促進している。とはいえ、パンデミック前の水準の70.2%減で、他の地域の回復具合と比べると大きく遅れをとっているのが現状だ。

欧州地域の国際線RPKは前年同月比234.4%で先月よりは伸び率は縮まったものの、2019年同月比では8割まで戻っている。また、中南米と北米地域の国際線RPKはそれぞれ前年同月比136.6%と168.9%を記録。北米の場合は2019年の水準の16.5%減で、全地域の中で最も良い結果となった。

 

日本の国内線も引き続き好調、豪州はパンデミック前の97%まで回復

6月の国内線RPKの世界平均は、前年同月比5.2%増となり、2019年同月比では18.6%減と、パンデミック前の8割まで戻ってきた。一番上の推移のグラフを見てもわかる通り、過去9カ月ほど続いた横ばい状態を脱却する兆しが見えている。

6月に目立った動きを見せたのは中国市場だった。中国の国内RPKは前年同月比45.0%減(2019年同月比51%減)だが、3カ月続いていた減少傾向にはストップがかかった。これは国内の旅行規制が緩和されたことによる。今後、規制緩和がさらに進めば、リバウンドに拍車がかかるだろう。

5月同様、インドと日本は前月を上回る伸びを示した。インドは前年同月比264.4%増で、2019年の水準の9割近い。

日本の国内線RPKは行動制限がなくなった影響で、前年同月比146.4%増となり、2019年同月比も22.5%減まで縮小した。日本航空と全日空が発表した6月の実績を見ると、日本航空の国内線RPKは前年同月比の2.69倍、全日空は2.50倍、旅客数はそれぞれ約210万人と約200万人で、コロナ前のそれぞれ7割と6割ぐらいまで戻っているようだ。

パンデミック前の水準にほぼ回復していたブラジルやアメリカでは、若干の後退があった。一方、オーストラリアは先月より倍以上の伸びを見せ、2019年のレベルの97%まで回復している。

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