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ICCA国際会議ランキング2025、日本は世界6位 アジア首位を4年連続維持

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国際会議・コンベンション分野の主要団体であるICCA(国際会議協会)は、最新の「ICCA GlobeWatch: Business Analytics – Country & City Rankings 2025(国・都市別ランキング)」を発表した。国別ではアメリカ、都市別ではリスボンがそれぞれ首位を獲得している。

 

世界1万2000件超の国際会議を分析、アジア太平洋で誘致競争激化

ICCAの調査チームがまとめたこのレポートは、世界162の国と地域、1603都市で開催された、ICCA基準を満たす1万2438件の国際団体会議のデータを分析したものだ。地域別のシェアでは、欧州(53%)が依然として最大のシェアを占め、次いでアジア太平洋(22%)、北米(10%)と続く。また、ラテンアメリカ(9%)、アフリカ(4%)、中東(2%)も引き続きシェアを拡大​​している。

ICCAは、欧州に次ぐシェアを持つアジア太平洋地域について、「現在13カ国が世界のトップ50にランクインしており、域内の競争が激化している」と指摘した。また、アフリカ全域でも、国際会議誘致のためのインフラや受入能力の強化に対する政府の関心が高まっており、今後数年間でさらなる成長が加速する可能性を示唆している。

 

日本は491件で世界6位、政府目標「世界5位以内」も視野に

国別ランキングでは、2025年もアメリカが世界トップを維持した。日本は前年の7位(428件)から6位(491件)へと順位を上げている。その他の顕著な動きとしては、コロナ禍以前の会議開催数を上回り、13位に浮上したブラジルが挙げられ、ラテンアメリカの世界的な地位向上がうかがえる。

国際会議数2025

また、アジア太平洋地域のランキングでは、日本が2022年以降4年連続でトップを維持。中国(326件)、韓国(286件)、オーストラリア(241件)などを大きく上回る結果となった。政府が「第5次観光立国推進基本計画」で掲げた、国際会議開催件数の目標「アジア最上位、世界5位以内」の達成も現実味を帯びてきたといえる。

 

東京が世界トップ10入り、地方都市でも国際会議開催が拡大

都市レベルでは、リスボン、パリ、バルセロナが2025年のランキングをリードした。これにウィーン、シンガポール、プラハ、コペンハーゲン、ロンドン、ソウル、そして前年16位(97件)からジャンプアップを果たした東京が加わり、トップ10を形成している。

国際会議数2025

また、アジア太平洋地域の都市別ランキング(国際会議開催件数5件以上の上位85位まで)では、国内から19都市がランクインした。

2024年と比較すると、東京、大阪、横浜といった大都市圏だけでなく、松江、奈良、鹿児島、熊本、高松などの地方都市でも開催件数が増加しており、MICEの地方分散と地域活性化が進んでいることがうかがえる。

特に日本は「テクノロジー分野」で国際的に強い影響力を持っており、東京・大阪・横浜の3都市が連携・牽引する形で、同分野の国際会議の大部分を国内に誘致している点がレポートでも特筆された。

 

3000人超の大規模国際会議が完全回復、会場選択も多様化

2025年に開催された国際会議の10件中9件は「参加者1000人未満」の小・中規模だったが、今回特に注目されたのは大規模な会議(参加者1000人以上)の目覚ましい回復ぶりだ。参加者1000人以上の会議は2019年の水準かそれ以上に回復しており、特に3000人を超える最大級の「メガコンベンション」は、パンデミック前の水準へと完全に戻っている。

なお、ボリュームゾーンとしては参加者50人〜249人の会議が最も多く、世界全体の60.4%を占めた。次いで、250人〜999人の会議が31.8%で続き、この規模が誘致の「スイートスポット」となっている。

また、今回から新たに追加された「会場(ベニュー)タイプ別」のデータ(2025年会議の約40%のサンプルに基づく)によると、実際の開催件数のシェアでは大学(36%)やホテル(28%)が大きな割合を占めている。しかしレポートでは、コンベンション&展示センター(27%)こそが、都市が国際会議への対応力とコミットメントを示すための「インフラ的な大黒柱」であり、長期的な誘致成功を支えるビジネス開発の要であると強調。都市はこれら多様な会場の特性を活かした戦略が求められている。

 

経済効果は2.1兆円超、国際会議参加者は観光客の2倍以上消費

国際会議が世界各地でこれほど重視される理由は、その圧倒的な経済波及効果にある。2025年の国際会議開催による直接的な経済効果は、世界全体で約135億7000万ドル(約2兆1000億円)に達した。

特筆すべきは、1会議あたりの経済価値の向上だ。1件の国際会議がもたらす平均参加者消費額は2708ドル(約42万円)と過去最高記録を更新(2024年の2642ドルからさらに上昇)。また、平均登録費(参加費)も596ドル(約9万2000円)とこちらも過去最高額となった。平均開催期間は3.7日間に及び、国際会議そのものが持つ経済的インパクトが年々高まっている。

レポートでは、国際会議の参加者を「プレミアム・ビジター(高付加価値な旅行者)」と位置づけ、英国政府の「ビジネスイベントの旅行者は、レジャー目的の観光客に比べて1泊あたり2倍以上の金額を消費する」というデータを紹介。VisitBritain(英国観光庁)の調査を基にしたビジネスイベントの種類別・1人当たり平均旅行消費額の比較でも、その差は歴然だ。

・国際団体会議(Association):854ポンド(約16万6000円)
・企業会議・インセンティブ(Corporate):651ポンド(約12万7000円)
・B2B見本市・展示会(B2B trade show/exhibition):326ポンド(約6万3000円)

このように、MICEの中でも「国際団体会議」の参加者が最も消費額が大きい。彼らは延泊して滞在を伸ばす傾向も強く、ビジネス目的の滞在にレジャーを組み合わせた「ブレジャー」に移行した場合、消費額は1760ポンド(約34万円)へと2倍以上に跳ね上がる。

国際会議の誘致は、単なる開催件数の確保にとどまらず、地域の飲食店、宿泊施設、会議サービスなど幅広い地元の事業者に莫大な恩恵をもたらし、観光依存型都市にありがちな「季節による繁閑の格差」を平準化させる。これこそが、世界、そして日本が国際会議の誘致に挑み続ける最大の理由であり、都市の未来を動かす強力な経済エンジンとなっている。

 

【編集部コメント】

順位上昇の先に問われるMICE戦略

今回注目したいのは、日本の順位上昇そのものよりも、国際会議がもたらす経済価値の大きさである。参加者は一般観光客を上回る消費額を持つ「プレミアム・ビジター」であり、地域経済への波及効果も大きい。東京のトップ10入りに加え、地方都市で開催件数が増加している点も見逃せない。今後は開催件数の拡大だけでなく、地域での消費拡大やブレジャー促進まで含めて、MICEをどう地域活性化につなげるかが問われる。ランキングの変化を、そのような視点から読み解きたい。

(出典:ICCA GlobeWatch: Business Analytics – Country & City Rankings 2025

 

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