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アジア太平洋地域で最大規模の航空会社、供給座席数別トップ20発表。LCCの急成長際立つ

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英国の航空データ分析大手Ciriumのレポートで、広大なアジア太平洋地域を拠点とする航空会社の中で規模が最も大きいのは中国南方航空ということがわかった。

このランキングは、座席数の多い航空会社の順位となっているが、中国南方航空はASK(総座席数×輸送距離)やフライト出発数など、ほかの指標でもトップに立った。また、そのほかの中国の航空会社もランキングで上位につけている。そうした中で、2006年に運航を開始したばかりで急成長を遂げたインドのLCCであるインディゴ航空会社が現在アジア第3位の航空会社であることは注目に値する。また、日本の全日空と日本航空の2社、インドネシアのLCCでこちらも急成長しているライオン・エアもトップ10入りした。

▶︎アジア太平洋地域の最大規模の航空会社ランキング

(図版出典:Cirium, on the fly)

ここでは、あくまで個々の航空会社のオペレーションを分析している。例えば厦門航空(7位)と四川航空(8位)は実際には同じグループに属しているし、中国国際航空(4位)は深圳航空(10位)と山東航空(13位)の両方を傘下に収めている。カンタス航空(12位)とグループ企業のジェットスターの関係や、エアアジア(16位)とその複数の関連航空会社の関係など、こうした例はほかにもあるが、ここではあくまで単純に航空会社のIATA航空会社コードでランキングしているということだ。

また、座席数ではなくASK(総座席数×輸送距離)数でランク付けした場合、順位は少し変わってくる。例えば、長距離路線が多いシンガポール航空(19位)は、もう少し上に入るだろうし、中東のエミレーツ航空やカタール航空、大韓航空、キャセイパシフィック航空、タイ国際航空といったおなじみのアジアブランドもランクインするだろう。アジア太平洋地域発着のASKランキングであれば、ターキッシュエアラインズもトップ20に入るだろう。

このランキングは2023年5月まで1年間の座席数で順位をつけているが、パンデミック以降の回復ぶりを示すために、2019年同時期の座席数とも比較した。この中でプラスに転じているのは、インディゴ航空(インド)、厦門航空、四川航空、ベトジェットエア、ベトナム航空、春秋航空の6社だが、2023年4〜6月期に範囲を限定して、2019年の同四半期と比較すると、ほとんどの中国の航空会社の座席数がプラスになっている。なお、2023年5月までの1年間は、アジアのほとんどの航空会社の市場がまだ閉鎖されていたか、厳格な渡航制限が続いていた時期が含まれている。

 

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