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旅先の安全度ランキング、米国の警備会社発表。最も安全な旅行先は? 日本の順位は

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アメリカの大手警備会社ADTが、夏のホリデーシーズンに向け、旅先の安全度をランキングで紹介。ぜひ訪れてほしい最も安全な旅行先に日本が選ばれた。これは各国の犯罪発生率や強盗発生率などを詳しく調査し、数値化したものだ。それではランキングを見ていこう。
(図版出典:ADT, The world’s safest and riskiest holiday destinations revealed)

 

トップ10の顔ぶれは欧州が圧倒

最も安全な旅行先トップ10は以下の顔ぶれだ。日本が総合スコア10点満点中7.51でトップ、続いてスロバキア、キプロス、ノルウェー、ポルトガル、オランダ、スイス、ポーランド、ルーマニア、オーストラリアとなっている。地図をご覧になってもお分かりの通り、アジア地域は日本だけで、それ以外は欧州の国々が占めている。

日本についての評価は、世界で最も安全な国の一つであるだけでなく、ユニークな体験を提供する素晴らしい観光地の一つでもある。強盗や窃盗に遭う心配を表明した人は20%以下で、旅行者の安全は保証されているといえる。

僅差で2位のスロバキアについては、歴史的な建築物や独自の伝統、活気ある文化に溢れているだけでなく、強盗や窃盗に遭う心配があると答えた人の割合がわずか24%で、犯罪指数も30.4と低く、次の休暇を計画する際に考慮すべき国の一つだ。

3位のキプロスについては、地中海で3番目に大きく、欧州で最も太陽に恵まれた島で、観光スポットとしてもよく知られている。犯罪指数は31.3と推定され、比較的安全な休暇先となっている。

項目別の数字は以下の通り。左から、犯罪発生率、殺人発生率、強盗発生率、警察官数(いずれも10万人あたり)、窃盗に遭う不安、総合スコア。日本は殺人発生率、窃盗に遭う不安などが他に比べると少ないのがわかる。

 

 

最も危険な旅行先は南アフリカ

続いて、最も危険な旅行先トップ10に目を移すと、1位となったのは南アフリカだった。スコアは10点満点中わずか0.81点で、2位以降が2ポイント台だったことからも、大きく離されている。文化の多様性や自然の美しさで知られる南位アフリカだが、犯罪発生率は100点満点中76.9点。しかも、77%の人が強盗や置き引きに遭う不安を口にしている。

なお、2位以下は、アメリカ、スウェーデン、フランス、ジャマイカ、カナダ、モロッコ、コスタリカ、ニュージーランド、オーストラリアだった。

 

項目別のトップ&ワースト10

次に項目別のランキングを見ていこう。まず、犯罪発生率の少ない旅行先は1位がスイスで、以下日本、オーストリア、デンマーク、オランダ、フィンランド、ルーマニア、ポルトガル、スロバキア、ポーランドとなった。

一方、犯罪発生率の多い旅行先はトップが総合スコアでもワースト1だった南アフリカで、以下ジャマイカ、コスタリカ、メキシコ、フランス、スウェーデン、アメリカ、ギリシャ、アイルランドとなった。

強盗発生率の少ない旅行先は1位がパキスタンで、以下コスタリカ、インド、メキシコ、タイ、モロッコ、UAE、ノルウェー、ルーマニア、チュニジアだった。

また、強盗発生率の多い旅行先のトップはオーストラリアで、以下ニュージーランド、デンマーク、オーストリア、スウェーデン、スペイン、南アフリカ、スイス、アメリカ、カナダとなった。

初めての土地を訪れるとき、そこが安全かどうかは気になるところだ。このランキングを参考に次の旅行で日本を訪れる旅行者も増える可能性もあるかもしれない。

なお、この調査は、英国の国家統計局による2017年~2019年に最も訪問者の多かった国を元に行ったもので、香港やアラブ首長国連邦、韓国など、データが十分でないためにリストに加えられなかった国もある。カタールについては、性的少数者への差別から除外された。

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